reaction volume

当社会長が短期の米国留学から無事帰国しました。留学経験を経て痛感したのは、「多様性」と「希望」と「継続」の重要性だ!というお話を朝礼でされていて、ああ、それは「現在」と「未来」とそれをつなぐ「道」が大事てことなんだな、と得心したのでした。得心した気になっているだけかもですが。。

PCR試薬についての案件で、reaction volumeが「反応体積」となっていたのですがあとから訳者さんから「反応容積」への修正依頼がありました。そうですね、「反応容積」「反応容量」でしょうか。「体積」とすると固形のイメージがするから、とも言われましたがなるほど。

患者背景

口から咄嗟に出てきたのは「トロピカルな投与」でしたが局所投与は「topical」administrationでした。夏ですね。いや、もう立秋だから冴えてないのかな。
ネイティブチェック案件(原文の日本語はない案件)で、subject demographic characteristicsがpatient demographic characteristicsに修正されていて初めて気づいたのですが、そういえば、選択基準に合致した被験者のバックグラウンドデータは「被験者背景」とは言わずに「患者背景」と言いますね。慣例表現でしょうか。英語もpatient〜の方が一般的です。原文の治験関連文書で「患者」と「被験者」が混同していると、お客様に納品連絡しなくてはならないケースがあります。

ABV

最近久々に翻訳(お酒の販促資料の和文)したのですが、イチからというかゼロから訳すというのは想像以上に骨が折れました。納品連絡も、あれこれ試行錯誤の経過を書きたいし、でも多すぎると読み手も疲れるし、で脳みそフル稼働でした。アルコール度数を示す「ABV」の訳出ひとつも、お酒メーカーの「社内資料用」だけど、新人研修用だったらどうしよう?「アルコール度数」と入れておいた方が無難かな、不要ならあとで先方が削除すれば良いんだし。。とうじうじと悩み続けました。

そしてその結果、社内校閲後の納品物を見せてもらうと、見事に原文に引きずられた訳文がきれいに修正されていました。精進すべし!酒を知るべし!(ちがうか)

力不足

漢字とカタカナの見分けって難しいですよね。。漢字の「二」とカタカナの「ニ」とか。。。

先日、「リヴェット」を「リベット」に修正しようとして、「べ」だけ修正したと思ったら、ここだけ平仮名になっていたようです。。平仮名の方がカーブが柔らかい。先日は「力不足」が「カネ不足」に見えました。これはまた別の問題です。

負荷薬

暑中お見舞い申し上げます。本当にお見舞いですよね。。熱中症になるので冷房をつけないといけません、と言われても、エアコンというのもずっとつけっぱなしだと今度はクーラー病になりそうだし。。経口補水液などを常備しておくと安心です、と薬局にお勤めの知人からメールを頂きました。

薬剤の投与量などを調整することで臓器の機能を検査するのが負荷試験ですが、負荷薬が「challenge agent」と訳されておりへええ、と思ったのですがそのように表現するのですね。challengerという表現も見つかりましたが、challenge agentのままとしました。

照会

カロンは仏語だとmacaronですが、英語だとmacaroonなのですね。。

当局からのinquiryという場合は、「問い合わせ」ではなくて「照会」ですね。当局に限らず、硬めの内容のときにはとりあえず「照会」としておくのが無難かと。。とりあえず校閲万歳。トリアエズビールも当然魅力的です。

監督機関

健康相談応需というのが出てきて、「応需」という言葉を初めて知りました。。便利そうだ。

株主向けのリリースで、自社薬剤の安全性を評価する試験をアナウンスするのに「regulatory authorities」が「監督機関」、health care professionalが「医療専門家」と訳出されていました。通常(医療従事者向け)なら「当局」「医療従事者」とするところですが、一般読者向けであり、文脈にも合っており、そして何よりも時間がタイトだったため、そのままとしました。