自他覚症状

添付文書の英訳で「用法・用量に関連する使用上の注意」の枠内で「患者の臨床症状により決定すること。」という文言があり、the patient's clinical symptomsと訳出していたところ、「symptomは自覚症状(痛み、かゆみ、吐き気など)なので医師が判断材料にできるものばかりではないため、the patient's clinical conditionと訳出すべき」とお客様からコメントがありました。
symptomは確かに「自覚症状」のニュアンスが強いため、ここでは使わない方が良かったでしょうね。これに対しsignは「他覚症状」のニュアンスが強いです。ステッドマンにも徴候(疾病を示唆する何らかの異常所見で,医師が患者を診察して見出しうるもの.疾病の主観的徴候である“症状symptom”に対し,疾病の客観的症候をいう)とあります。

最近知ったのはパーキンソン病の「オフ症状」です。症状が発現しないことかと思っていたのですが、一定期間の治療薬投与後に周期的に薬効が悪くなることを「オフ症状」というようです。