ciao!

チャオ!イタリア旅は素晴らしかったです。伊語の電子辞書で意味を調べてはいちいち盛り上がっていたのですが、校閲者っぽいたのしみでしょうかね。。

同意書の案件で、検査スケジュールなどはプロトコールの検査スケジュールが流用されていることが多いですが、よく見ると、プロトコールは「12誘導心電図」(12-lead electrocardiogram)、同意書の方は「心電図」となっていました。記載が異なるのは当然といえば当然なのですが、ほおおと思ったのでした。

「きょうの校閲談話室」も約5年半続けてきましたが突如ここらで一休みといたしましょう。。ありがとうございました。「仕事をしているヒマがない」というのは半分は冗談ですが半分は本気です。♪風立ちぬ 今は秋 今日から私は心の旅人♪チャオ!

容体と容態

「容体」と「容態」はどちらが正しいのですか?とふいに聞かれて即答できなかったのですが、CIOMSやnarrativeを見ている限り、医薬案件では「容体」のほうが多いかなあというのが私の印象です。「様態」「様体」は見ないかな。

「アカペラ」というのはイタリア語a cappellaで、cappellaが「礼拝堂」「聖歌隊」を意味するところから意味が派生しているのだと知り、ほえー既に知ってたイタリア語!とひとり盛り上がっていたのですが、イタリア旅行に出かけてきます。渡伊。チャオ。

NMT

「NMT 70%RH」が「相対湿度70%以下」となっており、NMTを調べてみるとnot more thanで「〜以下」の意味なのですね。RHはrelative humidityで相対湿度。

先日冷や汗をかいたのが、teensの意味です。「10代」全般かと漠然と思っていたら、語末にteensの付く13歳から19歳までなのですね。恥ずかしい。「そういえば以前、一度はそのように正しく記憶していたはず」などと思うのですが、記憶の改ざんもあとから振り返るとちょくちょくしているようなので、立つ瀬がもうないのです。

first aid

「マーカーきれいに引けましたねー」と同僚(何なら後輩)に声をかけられたのですが、ほめて伸ばす作戦でしょうか。

first aidを「救命救急」と納品していた箇所について、感染症疑いの社員への職場での対処についての文書だったため、当然ながらアウトオブコンテクスト。。「応急処置」などにすべきでした。訳文がとてもきれいでふんふん感心しながら鼻歌?チェックしていたがゆえの落とし穴でした。
あ、「救命救急」と言いますが、救命救急する人は「救急救命士」なのですね。

眼脂

何だか変な天候で調子が狂いますね。今日は久々に晴れて夏が戻ってきたような感じです。雨が上がったタイミングでは特に空に目を光らせているのですが、それは虹を探すためです。虹ハンターは就業中も油断も予断も許さない旨を口端に上らせていたのですが、仕事しようよ。。

eye dischargeとは何事か、と思っていたら「眼脂」とありました。がんし、目やにのことだそうです。また一つ賢そうな用語を覚えられました。花粉シーズンには朝目があけられないくらいの眼脂が時たま見られます。

患者と薬剤師のパートナーシップのことを「コンコーダンス」という、と薬事日報に書かれていたのですが、コンコーダンスというとTradosを連想しますね。。

「IC50値」の訳語が「IC50」だったり「IC50 value」とされていたり混じっていたのですが、翻訳としては「IC50値であれば「IC50 value」、「IC50」であれば「IC50」とする方が安全でしょうかね。

clinically isolated syndrome

最寄駅の改札は難なくクリアしたのに会社までの道すがら、ものの10分もかかりませんが、脳内で絶唱しながら歩いていたところ、会社についたときには定期券が定期入れからすぽりとどこかで抜け落ちてしまっていたことに気づきました。上司にその旨を報告したところ、私のしょうもない過失エピソードを何度も聞いている上司は「チップでも埋め込んだらどうですか。何ならお手伝いしましょうか」と親切にもご提案くださったのでした。

多発性硬化症の和訳案件で原文にclinically isolated syndromeとありました。isolatedは孤発性で症候群ではない、という考えがあったので少しく混乱しましたが、初回に発症する単一の脱髄性症状のことをCIS(clinically isolated syndrome)と呼ぶとのことです。CISのまま使われている文書が多い印象だったため、訳文内ではCIS(clinically isolated syndrome)としました。